笹森花梨名迷台詞集 〜終盤編〜
◆私たち二人一緒なら、きっと素敵な何かを見つけられる。笹森花梨名迷台詞集 終盤編
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「タカちゃん……。やっぱり、私って、間違ってたのかなぁ。
        もっと『普通』にしてないといけなかったのかな……」




「……だったら……私も何かを見つけられるかな?」



「それからそれから、とりあえず羽をむしって、
     地肌が黒いかどうか試してやるんだから!
   たまにね、パンダの地肌の色とか、シマウマの地肌の色とか気にならない?」


「やっぱり黒くても、とり肉の味なのかな!」


「だったら……ちょっとかわいそうかなって。
      少しでも助けてあげられないかなって思ったから……」






「大好き……」






「ミステリ研にようこそ、貴明会員」



「ミステリ研は、ずっと続いていくんだよね」





「お月様だけだよ……見てるの」





「えへへ……。
   不思議なことって……なんとなく隠されている気がして……。
          私からは遠く離れたところで起こるような気がして……。
      でも、こんな近くでも起こるんだね。
    ほんと、世界は不思議で満ちてるよ!」




「もちろん、ミステリ研究会の会長だよ!
    知らなかった? 会長は、ミステリ研最大の謎なんよ?
 だから、知りたければ、どこまでも追いかけて、きちんと調べなきゃ……ね。
  さぁ、貴明会員、どうするのかな?」





「でもね、タカちゃん。私、実はもう、素敵な何かを見つけてるんだよ。それは……ね……」





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終盤になると貴明がようやく覚醒して、笹森会長の孤独な心が癒されていく様がよくわかります。
…それにしても、まるい氏の描く河野貴明は、三宅氏のそれよりも頼りがいがありますな。 ささらシナリオの彼は延髄斬りをぶち込みたくなる程の馬鹿野郎ですが…。 自分もなかなか色んな男を見てきていますが、さすがにあれほどのヘタレはちょっといないです。 高校生の時、女の子から告白されて、「僕たちは高校生だからまだ早いよ!」と、リアルに言ってのけた男なら知っていますが、彼はある意味、漢だからなぁ…。

閑話休題

階段下で、誰にも聞かれない声で、ひっそりと泣いていた笹森会長。
いつも、そんな場所で、一人で泣いていたんだろうか。
悲しいとき、寂しいとき、誰にも心配かけたくなくて、たった一人で泣いていたんだろうか。
頼れる人がいても、笑ってくれる人がいても、誰かを傷つけることはとても怖くて…

「タカちゃん……。やっぱり、私って、間違ってたのかなぁ。もっと『普通』にしてないといけなかったのかな……」

平均的ではない自分。
人と違う、理解されない自分。
でも、理解されないのではなく、自分が周りを『理解していない』のだとしたら?
それは、とても怖くて…
自分らしく生きること、それが本当は悪いことなのだとしたら?
そう考えるのは、とても怖くて… だから、もう、終わりにしようと、そう思っていた。
クラブ活動も、自分の夢も、なにもかも。
それでも、優しい彼は、自分のそばに来てくれた。いつもの、困ったようなあの笑顔で、私のそばに来てくれた。
冷たい雨が降り注ぐ自分の心に、暖かい陽の光を与えてくれた。
不器用で、口下手で、それでも一所懸命に、自分を励ましてくれる。
おそらく彼女の目には、階段下に現れた貴明が、ヒーローに見えたに違いない。
寂しいときにそばにいてくれる、悲しいときに慰めてくれる、嬉しいときに一緒に喜んでくれる、楽しいときに笑ってくれる、自分だけのヒーローに。

「……だったら……私も何かを見つけられるかな?」

歩く道は、平坦ではないかもしれないけれど、でも、
あなたがいれば、
私たち二人一緒なら、きっと…
素敵な何かを、見つけられる。

その後に続く、会長と貴明とのカラス救出作戦。
それを経て、お互いススまみれの顔で笑いあって…きっとそれが、本当の意味での、彼女たちの出会いだったのだろう。
お互いの、「素直な自分」どうしの、本当の出会い。

「ミステリ研にようこそ、貴明会員」

それは誰に言った言葉だったか。貴明か、それとも、臆病だった自分自身にか。
それも、今となっては、どうでも良いことなのかもしれない。
一人ではくじけそうな道でも、支えあえる誰かがいれば、きっと楽しい散歩道。

「でもね、タカちゃん。私、実はもう、素敵な何かを見つけてるんだよ。それは……ね……」

私たち、二人一緒なら…きっと、ね。


(画像:(c)Leaf/AQUAPLUS 「ToHeart2」)

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