まーちゃんとはじめて会ったのは、リキをさんぽさせている時でした。
家をしゅっぱつして、ふたばじゅくを通りこして、くるくる回るかんばんのあるとこやさんの角のこうさ点を左にまがって、そうすると大きな道に出て、左がわの歩道を歩きながら2ばんめのしんごうのところまで来ると、角に、いつもしんぶんを読んでいるおばさんのいるたばこ屋さんがあって、そのちょっと横にポストが立っていて、その上にまーちゃんがすわっていました。
まーちゃんのかみはぼくより長くて、びっくりするくらいきれいな茶色をしています。そのかみの毛が、夕方の赤い太陽にてらされてまっかになって、今よりもっと小さい時に読んだことのある外国の絵本に出てくる人のようでした。
まーちゃんはその赤いかみをゆらしながらぼくの方にふりむいて、こんにちはと言いました。ぼくはなぜまーちゃんが日本語をしゃべっているのか、少しだけかんがえました。
――――――――――――つづく
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